Q.

〇〇仕様や〇〇相当ってどんな意味ですか?

A.

確かによく見かける文言ですね。

普通に考えれば、〇〇仕様を満たすとか、〇〇相当です。などと説明されたり、SNSやチラシなどを見ると、何の疑いもなく〇〇なんだ~って安心してしまうと思います。我々関係業者としては、住宅購入者へその言葉の持つ意味を説明しておく必要があり、説明がなければ悪意のあるミスリードにもなりかねないので、双方ともに十分な理解が必要だと思います。では、「仕様」や「相当」につきまして、それらの言葉が良く扱われる場面について詳しく解説をしていきたいと思います。

〇〇仕様、〇〇相当は〇〇ということなの?

例えばですが、よく見かける順に説明すると

・長期優良住宅…仕様

・長期優良住宅…相当

・ZEH…仕様

・ZEH…相当

・耐震等級3…仕様

・耐震等級3…相当

・断熱対策等級7…仕様

・断熱対策等級7…相当

・省令準耐火構造…仕様

・省令準耐火構造…相当

概ね、このような「仕様」と「相当」をよく見かけることになると思います。弊社でもhieno taloというシリーズでは耐震等級3相当であり、相当という言葉を使いその意味を記載しております。これは例えるなら「耐震等級3の仕様」や「相当」を満たしている自社独自の基準で建築されますよという意味であって、機関の認定を受けるわけではないということです。認定を受けるのであればそれなりの費用が掛かるので、その強さを持っているなら認定までは必要ありませんよ、という考えの方に向けた1つの基準となります。もちろん弊社の仕様や相当は申請料さえ頂ければそのまま余分な費用は掛からず認定を受けられますのでご安心ください。

ですので、一般的な「仕様」や「相当」は「認定」されるわけではないという事なので、非常に注意が必要です。どこを注意すればよいかと言えば、例えば「長期優良住宅仕様」は「長期優良住宅」ではないので、長期優良住宅の認定が必要な補助金であったり、固定資産税の控除のような優遇は受けられません。もちろん「仕様」や「相当」という言葉を使っている限り、申請費用のみを負担すれば「認定」を受けられるはずなのですが、いざ認定を受けたいというと、別途50万円以上の追加費用が掛かりますというような事を説明されることもあるようで、このようなことで、トラブルが絶えないということも耳にします。

認定とは大きな違いのある「仕様」「相当」

認定されていない建物は、いくら仕様や相当であっても、その恩恵を受けることはできません。長期優良住宅は先程の説明でいう優遇を受ける権利を失い、2024年8月現在では、ZEHなども補助金需給の要件になっており、1次エネルギー消費量計算による年間エネルギー収支±が概ね0となるという旨の認定を受けていなくてはなりません。耐震等級や省令準耐火では、認定を受けていれば火災保険の保険料率が大きく変わってきます。そもそも、認定を受けて初めて保険料率の優遇を一生涯受けることになるのです。

断熱対策等級は住まいの断熱性能を示す数値であり、これも外皮計算によってその住まいの性能数値が見える化されております。住む前に家の数値がわかる優れた指標の一つです。ですのでそれが認定を受けていない仕様や相当であれば、その性能の家ではないという事も考えなくてはなりません。HEAT20G2レベルやG3レベルにおいても同様でUA値(外皮平均熱還流率)によって数値が厳格化されていますので、曖昧な仕様や相当は存在しておりません。そもそも自社基準での計算では有利な方向へ数値を働かせがちであると思います。せっかく断熱性能の良い家に住みたいと考えていて、仕様や相当を信じていて家を建てても、その会社以外は誰もその数値を認めていないという事になります。数千万も掛けて建てる、一生に一度しかない家づくりであまり勉強もせず、数百万円を惜しんで、言われるがままに家を建てた結果、全く偽物だったなんてことになれば、取り返しもきかず、いくら文句を言ったところでどうにもならず、非常に残念な一生を迎える結果にもなりかねません。

仕様や相当によるトラブルって?

仕様や相当の意味を理解せず、また説明されないままで建築された家は認定を受けることはできません認定を受けるにはあくまで建築前に申請を行い、機関の審査を経て初めて認定されるからです。

補助金の申請などは建築計画の段階である程度、申請を進めていくことになりますので、大きなトラブルは起きにくいと思いますが、火災保険などは、家を建ててから、完成時期がわかってから保険に加入することになると思います。その際に割引を当然受けられるだろうと思っていたのに、割引が受けられず、初めて認定を受けていないと知ってトラブルになる。家が完成して税務課による固定資産税の検査の際に、長期優良住宅の優遇である5年間固定資産税の控除を受けられないというようなことでもトラブルに発展します。その他にも登記の際の登録免許税の控除や住宅ローン控除の上限額や贈与税の控除が違っていて気が付いてトラブルになることもあるようです。

このようなことにならない為に、その会社が謳っている仕様や相当は認定を受けている意味なのか?また申請費用のみで認定を受けることができるかということを事前確認しておくことをお勧めします。申請費用は概ね高く見積もっても「30万以内」です。これを超えるようなことがあれば、仕様そのものが要件を満たしていなかった可能性があり、部材の変更などによる増額を提示される可能性もあります。住宅業界に蔓延する紛らわしいに流されないように、自分の家づくりは自分で守るということも知識として大切になります。

建築中やその後も受けられる認定について

建築物の省エネ性能について認定や評価を受けたい際には、BELS(ベルズ)Building-Housing Energy-efficiency Labeling Systemの略称。といった建築物の省エネ性能(燃費)について、評価・認定する制度を建築中にも申請することができます。BELSは建築物省エネ法に基づいて、登録を受けた第三者評価機関が評価・格付けするため、メーカー独自の評価「仕様や相当」と比較して信頼性が高いという特徴があります。なお、新築の建物だけではなく、既存の建物でも評価することが可能です。

補足としまして(BELSとZEH)この制度を混同される方もいらっしゃいますが、BELSは性能を示すための制度、ZEHは住宅の種類を指す言葉なので、評価するところも違えばそれぞれの持つ意味も異なります。