パッシブデザインの5つの要素
ainoa taloは自然の力を上手に出し入れする設計
ainoa talo(paras talo含む)はパッシブデザインを基本設計にしています。
パッシブデザインのパッシブとは、太陽の光や風といった自然の力を積極的に家に取り入れたり、防いだりする設計です。
自然のエネルギーを活用することで、我慢しない省エネルギーにもつながります。
パッシブ設計の5つの要素
5つの要件をすべて満たしてパッシブデザインと言える
1・断熱と気密
パッシブを単なる自然エネルギーの需給だけで考えていくのは、少々乱暴に思います。
パッシブデザインを考えていく上で、受容体となる住まいの断熱性能を高めて建物の断熱力を一定基準以上にすることで、その恩恵も享受できるものだと考えています。
スタジオダイワの住まいにおける外皮性能はparas taloで6地域における最高性能基準0.26W/(㎡・K)となる。
ainoa taloでもHEAT20G2とG3の間のG2.5といった水準となる。
最もスタンダードなプランであるhieno taloにおいてもG2グレードを満たしており、(2024年8月までに実際に建築された建物の平均値のUA値0.38W/(㎡・K)を図に当てはめると等級6を大きく上回り、北海道のZEH基準を超える性能だといえます。
UA値とは屋内から外へ逃げる熱量を外に接する外皮と呼ばれる面積から平均した値。
数値が小さいほど熱伝導が少ない家であるといえます。
住まいの快適性を叶えるためには、断熱性と対をなして大切な性能が「気密性能」です。
気密性能の意義の1つは断熱力のパフォーマンスを発揮させるために重要であり、建物の耐久性にも関わる根幹にかかわる性能となります。
断熱力は、数値の良い断熱材や窓を強化することで、担保できてしまいます。
しかし気密性能は家づくりに携わるスタッフの知識と施工技術で大きく変わります。
スタジオダイワでは、それらの人により違いの出る施工の品質の限界を感じたことから、誰が施工しても必ず一定品質のパフォーマンスを発揮することができる、工場生産で狂いなく作られるFPパネルを採用しました。
その結果、国の基準よりも高い性能を備えた家を、確実に実現できます。
気密性能は物件ごとに実測でしか測ることはできません。
スタジオダイワではお客様の大切な家において、気密測定試験を全棟で実測しております。
2・暖房期における日射取得
暖房が必要になる冬、主に南面の開口部から室内に日射熱を取り入れ暖房エネルギーの担保に利用する手法です。
建築地の条件を調べ、方位に対する家の配置を決める際、できる限り、真南に対して開口部を設けられるようにデザインし、
南面の窓から日射熱を取り入れることが大切。また隣家、近隣建築物など調べ、建物に入る日射を遮らないこと。
日射熱は、家を建てる方位や近隣環境によって大きく影響を受けるため、土地探しの段階から考えていくことになります。
スタジオダイワでは、このような面から、プロとして土地探しを積極的にお手伝いしております。
一生に一度の住まいづくり、失敗したとならない為にも、お客様が住んだ時のことを一生懸命考えて寄り添った
ご提案をいたします。3・冷房期における日射遮蔽
冷房が必要となる夏期の強い日差しを室内に入れないようにし、エアコンにより効率的に素早く室内を冷やす手法です。
近頃は断熱性・気密性については、耳にすることも増えたかと思いますが、『日射遮蔽』についての理解はまだ低いと思います。
そのため、断熱性・気密性のみを追求していくと、家を涼しくしたいのに逆行して、室内がどんどんと暑くなりエアコンも
効きづらい。そんな住まいは、庇や軒を疎かにしていることが大半です。
スタジオダイワでは、いくらデザイン性が良くて、流行になっても庇のない家や軒ゼロの住まいはつくりません。
それは、それだけのことを庇や軒がカバーしてくれる優れたものだからです。
構造的にどうしても庇や軒が設けられない際は、窓の外側で日射を遮蔽できるような設備を設けるなどの検討をして、暑くてたまらない、日射を遮蔽できるように致しております。
これだけで、住まいの快適性は確実にワンランクアップします。
4・卓越風の有効利用で通風を
中間期と呼ばれる心地よい春・秋の心地よい季節。
そんな時は開放的に思いっきり室内に外気を取り入れ、風を感じて心地よく住まうための手法です。
それには、家を建てる地域の気象データを参考に、地域風を調べて、最も頻度が多い風向を検討した上で、窓をデザインします。
風の入り口を大きくして、出口を狭くすれば風速が上がり、体に感じる風が体感温度を下げてくれる。
そして、建物の合間を縫って流れる風を強制的にウィンドキャッチャーで取り込みます。
特にスタジオダイワはこれらの手法を使い建物に風の流れをつくりだすことに、いち早く目を付けて取り組んできました。
5・自然光の利用
昼間から照明を燦燦と照らすのはもったいないですよね。
これは自然光を利用し、窓をデザインすることで、昼間にできるだけ自然光で過ごせるようにするかという手法です。
考え方は至ってシンプルです。
日は東から登り西に落ちていく、この自然の摂理に逆らわず、どの部屋をどのようにしたいか、お客様の要望をまとめ、適材適所に窓をデザインすることに尽きます。
一方で考えのない窓の設置はエネルギーロスの原因につながります。
特に光熱費の高くなる冬場においてはいかに窓を配置するかで省エネ性が大きく変わります。
パッシブとは窓に左右される事由が多く、適切な設計者の知識が必要です。
どうしても隣家の都合で光が入りにくい場合は、吹き抜けを作り、吹き抜けの高窓から光を取り入れたり、それにより使用する建材を光を遮らない建材に変えたり、いくらでもデザインできます。
よほど条件の悪い土地を選ばない限り、明るい空間を確保できるといえます。
その他にも知って欲しいパッシブの考え方
庇と軒の出をデザインする
前段でも少し触れましたが、家で快適に過ごす為には、何も性能ばかりに頼り切ることもありません。
もちろん性能がよければ労なく快適を手に入れられます。しかし、少しの工夫で住まいは快適になります。
そのカギを握るのは、軒先や庇を設備の一部として捉え、建築地における日射角を考えた上でデザインすることです。
それだけで室内温度は大きく変化します。
植物の利活用
グリーンブラインドにおすすめ品種
つる性植物を選ぶポイントは、「暑さに強い」「葉が大きすぎない」「密集しすぎない」こと。
あとはお花を咲かせて鑑賞したいのか、葉のかたちや緑の彩りを楽しみたいのかなど、目的や好みによって異なります。
花を咲かせて観賞
「アサガオ」や「ヒルガオ」の仲間、ウリ科の「ユウガオ」は夏らしい風情も演出できます。
可愛くて小さな花なら「ルコウソウ」「スネールフラワー」、大輪の花なら「クレマチス」やパッションフルーツの一種「トケイソウ」がおすすめです。
グリーンでシンプルに演出
丈夫で育てやすい「アイビー(ヘデラ)」の仲間には、緑だけではなく淡い色の模様が入ったもの、葉の先が長くとがったものなどさまざまな葉色・形状の品種があります。
常緑なので1年を通して長く楽しめるのも魅力です。
※外壁を痛める可能性あり。
果実を収穫して食べる
グリーンカーテンでおなじみの「ゴーヤ」、夏野菜の代表格である「ミニトマト」は育てやすく夏の食卓にも大活躍!
スイカやキュウリもミニサイズの品種なら、グリーンカーテンに利用できます。
他に「インゲン」「ツルムラサキ」「オカワカメ」なども。
かわいい実を見た目で楽しむ
袋状の実とハート型のタネがかわいい「フウセンカズラ」、カラフルな実を付ける「オキナワスズメウリ」など個性豊かな品種があります。
古くから親しまれているヘチマやヒョウタンはたくさんの実を付け、葉もよく茂ります。
窓際に簾のようにツタ系植物をはわせた緑のカーテンは初夏に葉を茂らせ、初秋には枯れる自然のブラインドです。
画像でも紹介しているように、アサガオやゴーヤなどが主流となっています。
壁に根を張るアイビーなどツタ系植物は外壁を痛める場合があるのでご注意を。
南側に落葉樹があれば、夏場の日射を遮り、冬場には日射を取り入れる効果があります。
また、住宅には馴染まないのですが、屋上に植物を植える屋上緑化は、夏の日射熱の侵入を防ぎ、冬の室内の熱が逃げるのを防ぐ効果があります。
雨水の利活用
※画像参照ダイワ化成雨水利用
屋根に降った雨を雨どいを使って集め、フィルタ一を通じて汚れを取り除き貯水タンクヘ。
貯水タンクから加圧ポンプを使って、庭の水やりや洗車に利用でき節水につながります。
スプリンクラーなどを利用して夏は打ち水に利用すれば、気温を下げる効果もあります。
スタジオダイワではこれまで、数多くパッシブデザインされた住まいを建築させて頂いております。
一度、ご覧になってください。